日記
2011年08月01日(月) もう8月……『悦』の連載2回目を送り(80枚だからちょっと大変)、双葉文庫の書き下ろしを残り一章を除いて送り、文芸家クラブのエッセイを送り、現在、本来なら先月末までの〆切である竹書房のアンソロ短編50枚を執筆中。月末はどうしても〆切が重なるけど、微妙にずらしてもらっているから大丈夫。予定通り。 今週中にアンソロと日刊ゲンダイ5日分と残り一章をあげれば、〆切地獄も一段落つく。 〆切が重なる時はある作品は早めに仕上げてと計画するのだけれど、だいたいしか書けない。結局締め切りにならないとあがらない。 まだ時間があると思うと、どこか踏ん切りがつかなくて言葉が出てこない。火事場の馬鹿力を誘発する〆切は偉大だ、とつくづく思う。 こちらは相変わらず夕立が多く、りゅうの散歩に出ると、二日に一度は突然の雷雨に見舞われてびしょびしょに。傘を持って出ればいいのだけれど、降りそうにもない時に傘を持って散歩に出るのは至難の技。 数限りなく降られているのだから、そろそろ学習できてもいいはずなのに……。自分でも「バカか、俺」と思ってしまう。 最近家の近くで山肌を修繕する工事がつづいていて、頻繁に「バシャーン」という工事の音が聞える。落雷のようで、当然りゅうは恐れおののき、部屋に入れてやる。 りゅうはひさしぶりにシャンプーしたので、犬臭さが薄れて、抜け毛も少なくなった。亀吉の緑一色に覆われた水も替えてやった。亀吉には面倒なので、りゅうのドッグフードを与えている。食欲旺盛であっという間になくなる。 もう30年飼っているけど、いつまで生きてくれるのだろう? ひょっとして霧原より長生きするんじゃないか。 とにかく、もう一踏ん張り。今も工事の「バシャーン」という気に障る音が聞えている。 2011年08月04日(木) 読者ハガキ『人妻同窓会』を連載中の「日刊ゲンダイ」から読者ハガキがFAXで送られてきた。「『人妻同窓会』長期連載を!」で始まる内容は、「久々に続きが読みたくなる官能小説の出現……」とこちらが気恥ずかしくなるほど褒めていただいて、挿絵と文がマッチしいるなど、期待通りのことを書いていただいて、ほんと嬉しい。 ですが……。「淑乃」というヒロインの一人にすっかり嵌まってしまわれたようで、「今後の展開」として、淑乃をこうして欲しい、ああするべきだというストーリー、いや妄想が蟻のような小さな文字で日にちの異なるハガキ6枚にびっしりと印字してある。まったく隙間がない!! 困った……。 葉書の内容は、どちらかというと陵辱系で、書いてるのは、どちらかというと癒し系で、なおかつ新聞だから、期待に応えるのは難しい。 だけど、「淑乃」ファンが読者にけっこういるのではないかと想像できる。 だから、新聞の連載のラストに、もう一度淑乃を出そうと思います。 ほんとうは、この連載が終わっても、その続きが双葉のWEBで連載されるので、そのラストに出そうと考えていたんだけど。 そこまで引っ張ると中だるみする可能性があるし、どうしようかなと悩んでいたのでちょうどよかった。勝算があるから大丈夫!! いやあ、読者パワーってすごい、とつくづく思った。 2011年08月07日(日) 終わった今日は暑い。ここのところ涼しすぎたせいか、ああこれが本来の夏だよな、と暑さを楽しみたくなる。ひとまず〆切が終わり、肩の荷がおりた。 とはいえ、まだ短編がふたつと日刊ゲンダイがあるから、気は抜けないが。 今回の双葉社の書き下ろしは、心の中にいい風が吹いていて、それに身を任せればよかった。だからといって、それがいい出来に繋がるかどうかはまた別ものであることは、これまでの体験で重々承知している。 明日は上京して編集者に会い、明後日は神楽坂で麻雀大会。 2011年08月10日(水) ままならず今朝も工事の音で起きた。だけど、これまでの音とはちょっと違う。ドーンドーンと地面を巨大なもので叩く音。二階の窓から見たら、近くで土地を地ならししていた。畠だった土地に家が建つらしい。 うっ……しばらく二箇所の工事現場の音で朝、起こされるんだろうな。とほほの心境だが、一般的には昼まで寝ている人がいけないのだから、文句は言えない。 昨日は神楽坂で麻雀をした。作家の睦月氏と双葉社、徳間の編集さんと、午後3時から10時まで、7時間。こんな長時間したのはほんとうに久しぶり。 2011年08月14日(日) サンスポ講座愛犬りゅうはこの暑さと、度重なる雷と地震、近くのふたつの工事現場の騒音という四重苦にみまわれて、尻尾巻いてて、ちょっと心配。 昨日は大手町で開かれたサンスポ主催の性ノンフィクション講座に行ってきました。顔を出すのは講師をやって以来だから、3年ぶり。 2011年08月23日(火) 『同窓生の娘』発売『同窓生の娘』(悦の森文庫)が発売されました。霧原のデビュー作でもある『恋鎖』(双葉文庫)を完全改訂したもので、たとえ一度読んでいても楽しめるものになっていると思います。見本が届いて、読み返してみましたがやはり昂奮しました。霧原の原点を知る意味でも読んでいただきたい作品です。 このところ仕事に追われて疲労困憊していたのですが、「特選小説10月号」の読者サロンに掲載されている、「蜜のしたたる宿」についての読者ハガキを読んで感動して、また頑張ろうという気になりました。 読者の期待に応えるというわけではありませんが、来月はいっぱい出ますよ。 2011年08月27日(土) 連夜の深酒一昨日は麻雀大会でその後、睦月さん、橘さんと編集者の方々と深夜まで飲み、昨夜は『蜜のしたたる宿』の打ち上げを特選小説さんにやっていただき、若手作家とイラストレーター、編集者さんとまたまた深夜、というより明け方まで飲む。小玉二三さんは若手といったら怒られそうだけど。ひさしぶりにお会いできてお元気そうでよかった。 柚木郁人さんには、「霧原」のネーム刺しゅう入りブルマをいただいた。だいぶ前に用意されていたのをなかなか会う機会がなくて、受け取れなかった。手渡された時、新品だとわかっていながら、思わず匂いを嗅いでしまった自分が恥ずかしい。 またまたすごいファンレターをいただいたのだけれど、その紹介はまた今度。 二晩空けて帰宅したら、りゅうの後肢の太腿あたりが5センチほど脱毛していた。たぶん皮膚病。明日は病院に連れていかないと。
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